不倫体験談:親友と夫の衝撃現場に目覚めた夜:快楽と裏切りの境界線

【第Ⅰ幕】静寂に忍び込む裏切りの気配

神奈川県の住宅街、築浅の戸建てに私たち夫婦は暮らしている。私は39歳、パート勤務の主婦。夫は大手メーカーの営業職で、週末はよく取引先とのゴルフに出かける。結婚して12年。愛がないわけではない。けれど、私たちの関係は、どこか形ばかりのものになっていた。

その夜も、私は疲れて早く床についた。リビングでは、私の親友である美奈が夫と飲んでいた。
「ゆっくり寝てていいよ、私たちもう少し飲んでから帰るから」
笑って言う美奈の声に、私は軽く会釈して二階の寝室に上がった。

美奈とは大学時代からの親友で、今でも週に一度は会う仲。夫も彼女を信頼していた。だからこそ、私はあの瞬間まで、まったく疑うことすらしなかった。

寝室の窓から微かに聞こえる夜風の音と、階下の笑い声。そのうち私は深い眠りに落ちた。

そして——それは、夜中のことだった。

ふと、耳に何かが触れるような、妙に湿った音で目が覚めた。

くちゅ、くちゅ、と、何かを吸い上げるような、規則的な…音。

私は寝ぼけたまま、耳を澄ました。夫の足音も、美奈の笑い声も、しない。ただ、その音だけが部屋の静けさの中で響いていた。

まさか——そんなはずはない。

けれど、聞き間違いじゃない。私はゆっくりとベッドから体を起こし、寝室のドアを少しだけ開けた。

下から聞こえる、抑えた吐息、濡れたような音、美奈のかすかな呻き。

頭が真っ白になった。

なのに、私はその場から動けずにいた。怒り、呆れ、そして…どうしようもなく、疼くような興奮が、私の下腹部をじんわりと支配し始めていた。

この背徳が、なぜか私を呼吸の奥から濡らしていく。

なぜ私は、ドアを閉めなかったのだろう。なぜ、止めに行かなかったのだろう。

私はその夜、目を逸らさずに、静かに、見つめていた。


【第Ⅱ幕】見つめる女、気づいた彼女

私は階段の影からそっとリビングを見下ろした。

ソファに腰かける夫の膝の間に、美奈が跪いていた。

彼女のブラウスのボタンが一つ外れ、赤い唇が、夫の奥深くまで沈んでいく。時折、上目遣いに夫を見つめ、口を塞いだまま吐息を漏らしている。

そして夫は、美奈の髪を優しく撫でながら、彼女の名前を低く呼んでいた。私に向けたことのない甘さだった。

私は息を殺し、ただその場に立ち尽くした。足元がじっとりと濡れていた。自分でも信じられない。なのに確かに、私はそこに立ったまま、身体を熱くしていた。

美奈の唇が離れた瞬間、彼女はふと階段の方を見た。

目が合った。

私の存在に、美奈は数秒間、息を止めた。けれど、叫ばない。謝らない。彼女は、まるで計っていたかのように、目を逸らさず、もう一度、夫の間へと沈んでいった。

その瞬間、私の中で何かが壊れた。

震える手で自分の太ももを撫でた。下着の上から自分の熱を確かめるように。音を立てないように、必死で声を堪えながら、私はその場で濡れた自分に触れた。

階下では、美奈の喘ぎと夫の低い唸り声が重なり合い、やがてピークを迎えるように静寂が満ちた。

私は、自分の指先と脈打つ疼きの中で、彼らとは違うひとつの絶頂を迎えていた。

罪、裏切り、欲望、そして……抑えきれない快楽。

けれど、私は泣かなかった。あまりに深く濡れて、心まで流されそうだったから。


【第Ⅲ幕】沈黙の朝、赦しと目覚めの予感

朝。私はいつものようにキッチンに立ち、朝食を用意した。

リビングに夫が降りてきて、「昨日、美奈帰ったっけ?」と、とぼけた声で言った。

「ええ、途中で寝ちゃってたから、起きたら帰ってたよ」と私は静かに答えた。

私たちの会話は、何ひとつ変わらない。なのに、確かに変わってしまっていた。

美奈からはその日、何も連絡がなかった。

でも、私は知っていた。あれは偶然ではない。美奈は私に“見せた”のだ。

その理由は、まだ私の中で答えが出ていない。けれど、あの瞬間に、私の中の眠っていた女が目覚めてしまったのは、確かだった。

その日から、私は変わった。夫の目を見て話すとき、かすかに笑いながら、あの夜の音を思い出していた。

心のどこかで、まだ続くかもしれないこの関係を、私はどこかで期待している。

欲望に触れたあの夜のように。

音で始まり、音で溶かされた夜。あの体験は、決して忘れられない。

そして私は今も、夜の静寂に耳を澄ましてしまう——。

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