夫が借金…友人に誘われたのは“メンズエステ”でした|全て実話です

【第1部】触れられていないのに濡れていく──“マッサージ”と呼ばれる儀式のはじまり

夫の借金が発覚したのは、春の雨がしとしとと降る夜だった。
「申し訳ない、俺の責任なんだ」とうつむいた彼の目に、怯えよりも自己嫌悪が滲んでいた。

私はただ、首を縦に振った。
責めたところで、お金が湧くわけじゃない。
でも──私たちには、そんな余裕すらなかった。

「私、働くよ」と言うと、夫は優しく笑って「真矢にできることなんてあるのかな」と呟いた。
それが、背中を押した。
喫茶店で求人誌をめくっていたとき、ふいに肩を叩かれた。

「……真矢? 私、亜紀。高校で同じクラスだったよね」

ぼんやりした記憶から、少し濃い化粧をした彼女の顔が浮かび上がる。ああ、確かに、同じクラスだった。そんな記憶を辿る間もなく、彼女は軽やかに話し、そして言った。

「うちで働かない?」

「どこ?」

「メンズエステよ。でも、本番とか、そういうのは一切ないから。着衣で、マッサージして、ちょっと…癒してあげるだけ」

彼女はそう言って、笑った。

私は、迷いながらもうなずいていた。
“本番がないなら、浮気じゃない”──そう言い聞かせた。


【第2部】「ここまでね」と言えない指──マッサージ台の上で濡れていく身体

初日。
店は雑居ビルの奥、カーテンで仕切られた静かな個室だった。

制服は、どこか少女のようなフリルのついたワンピース。
ヒールの音だけが、無機質な床に響いた。

最初の客は「新人さん?」と笑いながら、私をじっと見つめた。
私は震える指で、彼のシャツのボタンを外し、ベルトに指をかけた。

「シャワー、どうぞ」と言う声が、少し上ずった。

裸の背中をスポンジで撫でる。
胸、腹、そして──私は一瞬、呼吸を止めた。
そこに触れてしまったとき、彼の体が小さく震えた。

「ごめんなさい…」と口にしたのは、私だった。
なのに、客は優しく笑って「気持ちよかったよ」と言った。

部屋に戻り、私はバスタオル越しにオイルを手に取り、マッサージを始めた。

背中、肩、腰、そして脚。
「仰向けに」と言われて、彼が向きを変える。

私は見ないようにしていた──のに、視線が吸い寄せられる。

彼のものは、すでに半ば勃起していた。
「ローション、つけていい?」という言葉が、まるで私の口からじゃないようだった。

指が滑り、ゆっくりと彼を包み込んでいく。
「気持ちいい…」と呟く声に、私の指先も、心も、震えた。

「おっぱい、触ってもいい?」
「……他の子には、見せるの?」

「うん。でも、今日は君が担当だから」

私は、小さくうなずいて、制服のボタンを外した。
下着の上から手が這い、柔らかく乳首を擦られる。
不思議と、嫌悪感はなかった。

それどころか、脚の奥が熱を持ち始めていた。
濡れていた。気づきたくないのに、確かに。


【第3部】赦されたい欲望──“私だけ”を感じさせてくれた人の上で

三週目、彼が来た。
名刺に「M.T」とだけ記されたその人は、柔らかい物腰で、いつも私を「真矢さん」と呼んだ。

マッサージを終えたあと、彼はそっと言った。

「今日、もう少しだけ一緒にいたい。ホテルで、食事だけでも」

断る理由は、なかった。
いや、断ち切る勇気が、なかった。

ワインを飲んだあと、ベッドに腰を下ろした。
彼がそっと私の頬を撫でたとき、身体がふるえた。

「ダメ…かもしれない」
「無理はしない。でも、君が望むなら、全部預けて」

私は、抱きしめられるのを待っていた。
唇が触れた瞬間、すべてが崩れた。

舌が重なり、胸が吸われ、脚が自然と開いていた。
指が私を探り、濡れていることを知られた。

「中は…ダメ」
そう言ったのに、彼がゆっくりと押し入ったとき、私は声を殺して涙を流した。

嬉しくて、悲しくて、許された気がして。

彼の背中に爪を立てながら、私は逝った。
まるで、生まれ変わるように。

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