才色兼備な元女子アナ マドンナ衝撃移籍!! 夫と子作りSEXをした後はいつも義父に中出しされ続けています…。 竹内有紀
【第1部】サービス残業と肩こりに沈んだ夜、無料券が開いた「少しだけ壊れてもいいかも」という扉
私は藤崎真理子、36歳。
都内の小さな商社で営業事務をしている、ごく普通の会社員だ。
ここ数年の不況で、うちの会社も例に漏れず「人を増やさず、仕事だけ増やす」方針らしく、毎月のようにサービス残業が続いていた。
いつの間にか、カレンダーの数字は年度末に近づき、エクセルのセルを埋める指も、画面を見つめる目も、そして背中も首も、すっかり固まっていた。
その日も、時計はとっくに21時を回っていた。
オフィスの蛍光灯は半分だけ消えて、残った明かりが、白いデスクを不自然な色に照らし出していた。
「……帰ろう」
ひとりごとのようにつぶやいて、電源を落とす。
ふと、デスクの端に置かれた一枚の紙切れが目に入った。
──「タイ式マッサージ オープン記念 初回無料ご招待」。
総務に届いて、みんなで回していたサービス券。
ネームホルダーの裏に、いつからか挟んだまま忘れていたそれを、私はまじまじと見つめた。
会社のビルの、2つ隣のビルの4階。
雨上がりの夜の空気は湿っていて、コートの襟を立てながら歩くと、ふと身体の芯の方から疲れが浮かび上がってくる。
(タダなら……いいよね)
そう心の中で自分に言い訳して、エレベーターに乗り込んだ。
4階で扉が開くと、そこだけ違う国の空気に変わったみたいに、甘くてスパイシーなようなオイルの匂いがした。
手書き風の看板。「タイ古式マッサージ」。
ガラス扉をそっと開けると、小柄で色の濃い肌の女性が、たどたどしい日本語で「イラッシャイマセ~」と笑った。
受付で無料券を出すと、彼女は目を丸くして「ア、ハジメテノカタ、ドゾ」と奥を指さす。
薄暗い廊下の左右には、カーテンで仕切られた小さなスペースが並んでいて、その先に、ブルーグレーの高いベッドがぽつんと置かれた部屋に通された。
「コチラノガウンニキガエテ、ベッドノウエデオマチクダサイ」
渡されたのは、さらさらした薄いガウン。
ロッカーでコートを脱ぎながら、私はふと、鏡に映る自分を見た。
肩はパンパンに張っていて、首筋にはうっすらと疲れの影。
それでも、仕事用のブラウスの下に隠していたレースのランジェリーや、ストッキング越しにのぞく脚を見て、(私も一応、女なんだよな)なんて、少しだけ場違いなことを思った。
ガウンを羽織ると、生地の薄さが想像以上で、身体のラインが自分でもわかるくらいだった。
高めのベッドに横になり、天井の見慣れない模様を眺めながら待っていると、カーテンが静かに開く気配がした。
「コンバンハ~」
柔らかい声とともに現れたのは、Tシャツにハーフパンツ姿の、東南アジア系らしい男性だった。
思わず、上体がびくりと固まる。
「アナタ、マリコサン?ヨロシク」
流暢ではないけれど、笑った時の目が優しくて、人懐っこい雰囲気。
だけど、男の人にマッサージされるなんて、これまで一度もなかった私は、どう振る舞えばいいのかわからず、ガウンの前をぎゅっと握りしめた。
「タイシキ、ダイジョブ? ツカレ、イッパイ、トリマショ」
その言葉に、胸のどこかが少しだけほどける。
「お願いします」と小さな声で返しながら、私は、今夜自分がどんな場所に足を踏み入れたのか、まだよくわかっていなかった。
【第2部】薄いガウンと温かいオイル──境界線が溶けていく瞬間に、眠っていた欲望が目を覚ます
「マズ、ウツブセニナッテクダサイ」
促されるまま、ベッドの上でうつ伏せになる。
額の下に置かれたクッションに顔を埋めると、ふわりと甘い香りがした。
背中に、あたたかなオイルが落ちる感触が伝わる。
肌の上を、彼の大きな掌がゆっくりと滑っていく。
肩甲骨のあたりを押された瞬間、思わず「っ……」と声が漏れた。
痛い、でも気持ちいい。そのあいだを何度も行き来するような、不思議な感覚。
「ココ、ガンバリスギ。シゴト、ムズカシイ?」
片言の日本語なのに、なぜか図星を刺されたような気がして、私はクスッと笑ってしまった。
「……そうですね。ちょっと、がんばりすぎてるかも」
彼は「ソウソウ」と相づちを打ちながら、首筋から背中、腰へと、ゆっくり、じっくり手を滑らせていく。
筋肉がほどけていくたびに、さっきまでまとっていた「会社員の顔」が、床に落ちていくような気がした。
足の裏を押されると、電流みたいなものがふくらはぎから太ももへと駆け上がっていく。
ガウンの裾が少しめくれて、冷たい空気とオイルを塗られた肌との温度差に、ひやりとした感覚が走る。
(近い……)
ベッドが高いせいで、彼の気配が、どうしてもすぐそばに感じられる。
視界には入らないのに、呼吸のリズムや、手が離れた瞬間にふと届く体温まで、敏感に意識してしまう自分がいた。
「ネ、シゴト、ヤメタイ? カタ、コリコリ」
「やめたい、です……多分」
冗談のように答えたつもりが、自分でも驚くほど本音に近くて、クッションに顔を押しつける。
笑いながらも、彼の指先は、さっきよりもずっと丁寧に、背中をなぞっていった。
「ツカレ、タマル。ココクルト、スコシ、ワスレル。ダイジ」
そう言われた瞬間、喉の奥がつんと熱くなった。
仕事の愚痴をこぼす相手もいなくて、ただ「がんばってるフリ」だけを続ける毎日。
誰かに「疲れている」と認めてもらえたことが、こんなにも救いになるなんて、思ってもみなかった。
「スコシ、アオムケ、ダイジョブ?」
彼の声に、私はゆっくりと身体を返した。
ガウンの前を押さえた手の下で、自分の鼓動が速くなっているのがわかる。
天井のライトは落とされ、部屋はほの暗い。
その分、聴覚と触覚だけが研ぎ澄まされていく。
お腹のあたりに、またオイルが落ちる。
ぬるりとした感触が、くびれから脇腹へ、そして胸の下あたりまでゆっくりと広がっていく。
ガウン越しなのに、液体が布を通して体温に変わり、その下の素肌が一枚ずつ脱がされていくような錯覚に陥る。
「チカラ、ヌイテ。ダイジョブ。キモチイイ?」
囁くような声と一緒に、胸から肩へ向かって、オイルを押し流すようなストロークが繰り返される。
直接触れているわけではないのに、布の上から伝わる圧と温度が、妙に生々しい。
「……はい……」
自分でも驚くほど、とろけた声が喉から漏れた。
さっきまで「会社の私」がしがみついていた境界線が、少しずつ柔らかく、曖昧になっていく。
手のひらがデコルテを通り過ぎて首筋にのぼると、全身のスイッチが同時に押されたみたいに、呼吸がふっと浅くなった。
(何してるんだろう、私……)
そう思う理性の声と、
(もう少し、このままでいたい)と静かにささやく身体の声が、胸の内側でぶつかり合う。
彼は相変わらず、仕事の話や日本の冬の寒さの話など、取りとめのないことを片言で話し続けている。
その普通さが、かえって危うさを増幅させていた。
ここはマッサージ店。
ただの施術。
そう何度も自分に言い聞かせながら、それでも私は、オイルの重みと、ガウンの下で自分の身体が静かに目を覚ましていく感覚に、抗えなくなっていた。
【第3部】帰り道の夜風と、まだ消えない余熱──「また行きたい」と思った自分がいちばんエッチだった夜
どれくらい時間が経ったのか、正確にはわからない。
気がついた時には、オイルを拭き取られ、足先まで軽くストレッチされていた。
「オワリ。オツカレサマ。カラダ、カルクナッタ?」
ゆっくりと身を起こすと、さっきまで重くのしかかっていた肩こりが嘘みたいに軽くなっていた。
それなのに、胸の奥には、別の重さが残っていた。
ガウンの前をとめ直しながら、少しだけ視線を落とす。
彼と目が合うのが、妙に気恥ずかしかった。
「アリガト。マリコサン、マタ、キテネ。ムリシナイ。シゴト、ネ?」
そう言って微笑んだ彼の笑顔は、最初に見た時よりもずっと優しく見えた。
私は、会釈をするのが精一杯だった。
受付でお茶を出され、次回の料金表を渡される。
無料券の「初回」の文字が、やけに挑発的に見えた。
(次は……どうしよう)
そんなことを考える自分に、内心苦笑する。
さっきまで、男の人に触れられることにさえ戸惑っていたくせに。
ビルを出ると、夜風がひんやりと頬をなでた。
肌に残ったオイルの感触と、ほのかな香りが、コートの中に閉じ込められている。
スマホを取り出して時刻を見ると、22時半。
いつもなら、疲れ切った顔でコンビニに寄って、安いワインとお惣菜を買って帰る時間。
でも今夜は、なぜかコンビニの明かりが遠く感じられた。
(また行きたいな……)
その言葉が頭に浮かんだ瞬間、自分で自分にツッコミを入れたくなった。
──マッサージが気持ちよかったから?
もちろん、それもある。
けれど、それだけじゃない。
仕事で固くなりすぎた心の部分を、誰かにそっと撫でてもらえた気がした。
境界線ぎりぎりの場所で、「女の自分」がひとときだけ表に出ることを、許されたような気がした。
その感覚に、ほんの少しだけ、後ろめたさと甘さが混ざっている。
「……エッチなのは、タイマッサージじゃなくて、私のほうかもね」
誰に聞かせるでもなく、そうつぶやいて笑った。
コートのポケットの中で、無料券だった紙切れを、指先がなぞる。
次に行くときは、もう無料じゃない。
でも、今日味わったあの解放感を思えば、安すぎるくらいかもしれない。
信号が青に変わる。
私は、まだほんのり熱を帯びた身体で、夜の街を歩き出した。
まとめ:タイ式マッサージで知った「触れられることの快楽」よりもエッチだった、自分の本音
タイ式マッサージの体験を思い返すと、いちばんエッチだったのは、オイルでも、薄いガウンでも、男性セラピストの手つきでもない気がする。
残業続きで、肩こりに埋もれていた私の中から、
「触れられたい」
「誰かに甘えたい」
「女として見られたい」
そんな本音がするりと顔を出した、その瞬間こそが、いちばん官能的だった。
職場では“ちゃんとした大人”でいなきゃいけない。
家では“しっかり者”でいなきゃいけない。
そうやって鎧を着続けているうちに、いつの間にか、自分の肌の温度も、鼓動の速さも、確かめることを忘れてしまう。
だからこそ、あの薄暗い施術室で、
見知らぬ国の言葉を話す誰かに、
「疲れてるね」「無理しないで」と言われることが、あれほどまでに心と身体を揺らしたのだと思う。
触れられたからドキドキしたのではなく、
触れられた時に、
──本当はこうしてほしかった
──もう少しこのままでいたい
そう感じてしまった自分に気づいた瞬間、
私たちは、自分の中の「性」と真正面から向き合わされる。
あの夜のタイ式マッサージは、
単なるリラクゼーションでも、安っぽいエロ体験でもなく、
「鎧を脱いだ自分」と再会する、少し危うくて、とても甘い通過儀礼だったのかもしれない。
また行くかどうかは、まだ決めていない。
でも、あのとき目を覚ました“女としての自分”は、きっともう、簡単には眠ってくれないだろう。




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