月末の夜の店内は、昼間の喧騒が嘘のように静まり返っていた。最後のレジ締めを終えて、私は一人、バックルームの棚に頭を預け、ゆっくりと目を閉じた。
――終わった。今月も。
心地よい疲労と達成感。それに加えて、何か別の火照りが身体の奥からじわじわと立ち上ってくる。
「店長、やっと終わりましたね」
背後から聞こえたその声に、私はわずかに振り返った。
遥斗――21歳の大学生。バイトとして入ってきたときから、礼儀正しく、少しシャイで、でも時折、射抜くような視線を私に向けてくる男の子。
その目に宿る“それ”を、私はずっと見て見ぬふりをしてきた。
でも、今日だけは。
理性の鎧が、少しだけ緩んでいた。
「この後、ご飯でもどうですか?」
遥斗の声は、少しだけ掠れていた。興奮か、緊張か――もしくは、私の気配に何かを察したのか。
「その前に、試着室、片付けてくれる?」
微笑みながらそう言うと、彼は不満げな顔を見せつつも、素直に頷いてくれた。
私は、あの狭い空間に、何かを託すようにして、彼の背を見送った。
試着室の鏡の前で、彼はスポットライトに照らされながら黙々と拭き掃除をしていた。
その背中を見つめるうちに、指先が熱くなっていく。喉の奥が渇いて、身体の中心が疼き始める。
私は、カーテンをそっと閉じた。
音を立てないように。
そして、背後から抱きしめた。
「今日は……ほんとに、ありがとうね」
彼の耳元に唇を近づけて囁くと、遥斗の体がピクリと硬直した。
「て、店長……?」
振り返った遥斗の瞳は、狼のようにぎらついていた。瞳孔が開き、口元がわずかに震えている。
そのまま、彼の唇が私のものを塞いだ。
熱く、湿った舌が、私の口内を這う。
鏡の中、私たちは夢中で舌を絡ませ合い、唾液の糸を滴らせながら、体を密着させていた。
彼の手が私の背中を撫で、腰を引き寄せ、そして――
服の上からでもわかるくらい、彼のそれが硬く、大きく、私の腹部を押し上げていた。
「すごい……」
思わず漏らしたその一言が、彼の理性を完全に壊したのかもしれない。
ブラウスのボタンが、ひとつ、ふたつと外されていく。
レースの下着越しに、乳首がふるえ、寒さではない震えが胸から広がっていった。
彼の唇がそこに吸い付き、まるで飢えたようにしゃぶりついてくる。
「やっ、そこ……」
甘い声が口からこぼれ、私は背筋を反らせた。
彼の片手は私のスカートの中に入り、太腿をなぞるように撫で上げ、濡れている布地の上から、そっと押し当てた。
「もう、こんなに……」
耳元で呟かれ、羞恥と興奮が一気に押し寄せる。
私は自ら、彼のベルトに手を伸ばした。
重たく膨らんだジーンズの前を開けると、そこから溢れるように飛び出してきたのは、想像を超えた――
あまりに太く、硬く、そして長いそれに、私は息を呑んだ。
見上げるような位置にまでそびえ立つそれは、まるで異物のような存在感で、私の喉奥を震わせた。
「触れて、いい……?」
遥斗は恥ずかしそうに目を逸らしたが、私の手はすでに、彼の熱に触れていた。
熱く、脈打つ硬さ。血管が浮き出たその茎を、私は両手で包み込むように握った。
「……大きすぎるわね」
そして、ゆっくりと口元へ運ぶ。
唇で触れると、その熱さがじかに伝わり、私はその先端を舌先で円を描くように舐めた。
遥斗の腰がびくんと震える。
その反応が嬉しくて、私はさらに深く、喉奥まで吸い込んでいった。
頬が張るほどの太さに、顎が軋む。それでも止められなかった。
上下にゆっくりと動かしながら、唾液で濡らし、舌先で裏筋をなぞる。
彼の手が私の髪を掴み、腰が小さく前へと突き出されていく。
「店長、ダメ、出ちゃいそう……」
その言葉に私は口を離し、唾液でぐっしょりと濡れたそれを手で扱きながら、彼の目を見つめた。
「まだ、入れてないのに……」
そして、鏡の前に立ち、スカートをまくってお尻を突き出した。
「ここに、あなたの全部……ちょうだい」
後ろから太腿に手を添えられ、そっと挿れられた瞬間、私は思わず声を上げてしまった。
「んんっ……っ! 入ってきた……すごい……太い……」
狭い試着室の鏡には、私の腰が大きな熱棒に貫かれる姿が、ありありと映っている。
遥斗の指が私の腰を掴み、ゆっくりと、でも確実に奥まで押し込まれていくたび、私の中が音を立てて濡れていく。
「店長、キツい……でも、中が吸い付いてくる……」
彼の呻き声が耳を打ち、私は体を預けながら、快感に身を委ねた。
突き上げが徐々に激しくなり、パンッという打ちつける音が室内に響く。
私はそれに合わせて腰を揺らし、奥へ奥へと誘い込むように動かした。
そして、何度目かの深い突き上げの後、私は自分の中で、何かが溢れ出すのを感じた。
「やっ……もう……無理……ああっ……!」
声にならない声を漏らしながら、私は彼に全てを許した。
――終わったあと。
試着室の隅で、私はしゃがみ込みながら、まだ熱を持つ彼のそれを、再び口に含んでいた。
名残惜しむように、丁寧に、舌で舐め、唇で包み、深く、そしてやさしく吸い上げる。
彼の手が私の頬に触れ、そっと髪を撫でる。
「……もう、店長って呼べないかも」
私は笑った。
「じゃあ、名前で呼んで。……この続き、また……ね?」
あの夜の試着室は、私の“境界”を壊した場所。
鏡に映っていたのは、ただの女。肩書きも、年齢も脱ぎ捨てた、“本音の私”。
そしてその夜から、私は――彼の“サイズ”にも、情熱にも、すっかり溺れてしまったのだった。



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