看護師の夜勤性欲告白|白衣の下、誰にも言えない渇き

第1章|白衣の静寂、夜に囚われて

夜勤に入るたび、私はひとつ息をつく。

午後8時、交代の引き継ぎを終え、ナースステーションは夜の表情へと切り替わる。蛍光灯の白さが少し冷たく見えるのは、きっと気のせいじゃない。

「今夜は少し楽かもね」

そう言って先輩が帰っていく背中を見送りながら、私はカルテを確認するふりをして小さく伸びをする。今日の病棟は比較的落ち着いている。ナースコールが頻発する患者さんたちが珍しく静かで、仮眠の時間もきちんと取れそうだ。

でも、私は仮眠室が少し怖い。

それは、眠るのが怖いんじゃなくて――
静けさの中で、私の“奥”が疼いてしまうから。

看護師として働き始めて10年。
きっかけは「人を救いたい」という理想だったけれど、いつしか“誰にも救われない側の私”がいることに気づき始めた。

夜勤は孤独だ。
患者の命を預かる責任感と、抑えきれない身体の熱の間で、私はずっと揺れている。

夜勤のたびに、あの感覚が私を包む。
下腹の奥がきゅうっと締めつけられるように疼き、胸の先が勝手に反応してしまう。

言葉にしたことなんて、一度もない。
「夜勤の性欲がつらい」なんて、笑われるか、軽蔑されるだけだって、わかっているから。

でも、私は女で、誰かに抱きしめられたいと願っている。
それがただの身体の渇きだったとしても。


第2章|誰にも知られない鼓動

深夜2時。
巡回を終え、仮眠室のベッドに体を横たえる。カーテンを閉めると、病棟の明かりがほのかに透けて見えた。

(……今夜も、ダメかもしれない)

白衣の下、身体はもうすでに疼いていた。
私はズボンのポケットに手を入れ、小さな布ポーチを取り出す。中にはローターが一つ。ピンク色の控えめな形をしたそれは、私の夜勤の“非常用”だった。

最初にこれを使ったときは、震えが止まらなかった。
罪悪感、羞恥、でも、それ以上に――救われるような快感。

仮眠室のベッドは薄く、きしむ音が誰かに聞こえるんじゃないかと不安で、私はローターと一緒にトイレへ向かった。

人気のない廊下、夜勤用の個室トイレのドアを閉め、私は鍵をかける。
ゆっくりと白衣のズボンを下ろし、下着を膝まで落とすと、冷たい空気が肌に触れた。

(……お願い、少しだけ)

ローターのスイッチを入れると、微かな振動が指先に伝わる。
私はそっとそれを、湿り始めた秘所へ押し当てた。

「……ん……」

思わず漏れた声に、自分で口を覆う。
指先が濡れる。ローターが触れるたび、腰が勝手に動いてしまう。
身体が、夜の静寂に溶けていくような感覚。

目を閉じると浮かんでくるのは、誰かの腕、唇、体温――
本当は、機械の振動じゃなくて、生身の誰かに抱かれたい。

けれど、そんな相手はいない。
夜勤と生活リズムが合う人なんて、そうそういないし、そもそも私は“女医でもなく、ただの看護婦”だから。

自分に言い訳しながら、私は胸元に手を入れる。白衣の固い布の下で、乳房を揉むと、先がじんわりと立ち上がっていく。

(誰か……私を見て……触れて……)

切ないほどの願いとともに、私は身体を丸めて震える。
ローターの振動がクリトリスを叩き、腰が跳ね上がる。

もうすぐ……
もう少し……
ふわりと、熱が内側から弾ける。

あたたかい痺れが全身に走り、私は息を殺したまま果てた。


第3章|濡れた記憶と、ふたたび朝が来る

トイレの鏡に映った自分の顔を見つめる。
頬はほんのり赤く、目元にはうっすら涙の跡。
私は何をしてるんだろう、って思う。でも、思うだけ。止められない。

ローターを拭いてポーチにしまい、白衣のポケットへ戻す。
私の夜勤の秘密は、今夜も静かに続いていく。

ナースステーションに戻ると、点滴の確認ランプが光っていた。
私は白衣の裾を整えながら、ふたたび“看護師の顔”になる。

(バレていない。ちゃんと、普通に戻れてる)

でも、身体の奥ではまだ余韻がじんわりと残っている。
誰にも言えないまま、私は“女”である自分を抱えて仕事をしている。

誰かにわかってほしい――けれど、それはきっと叶わない。
この渇きは、誰かのものではなく、私自身のものなのだ。

朝日が昇るころ、患者さんのモニターがひとつ鳴った。
私はカートを押しながら病室へ向かう。

白衣のポケットには、いつものようにローターが眠っている。
その存在が、私を支えていることを、誰にも知られずに。


【あとがきのような余韻】

看護師という仕事は、人を救う仕事。
でも、誰が私を救ってくれるんだろう?

白衣の下、夜の静寂にだけ現れる“私”。
それもまた、現実の一部だと思いたい。

私だって人間で、女で――
ただ、それを誰にも言えないだけ。

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