W不倫体験談|4年レスの私が濡れた理由とは?彼の視線で女に戻った夜

【第1部】匂いが伝えてしまった──夕餉前、女は肌を磨いた

夫の出張が決まった日から、私はどこか落ち着かなくなっていた。

──今さら、誰のために?

そう思いながら、気づけば鏡の前で自分の肌を確認していた。頬の艶、首筋の匂い、下着の色。誰かに見せる予定など、なかったはずなのに。

けれど彼が、子供を遊園地に連れて行ってくれたと聞いた瞬間、胸の奥で何かがそっと震えた。うちの子と、彼の子。子供たちに罪はない。そう自分に言い聞かせながら、私はゆっくりと湯を張った。

湯気の向こうで、ひとりの人妻が、いつもより丁寧に、肌を洗っていた。

白いレースの下着を纏ったのは、ただの偶然だった、と言い逃れるには苦しい。ほんの少し、肩紐が落ちやすいのも知っていた。知られたいわけではない。ただ──感じてほしかった。生きた女であることを。

夕方、彼が子供を連れて訪れた時、私のなかで何かがはっきりと変わった。

「助かります、本当に……」

そう言いながら台所に立つ私を、彼が見る視線が、空気を震わせた。後から聞いた話だが、私の動き──指先の湿り気や、首筋の張り詰めた温度から、女としての匂いが立ちのぼっていたらしい。

「……何か、今日は違いました」

彼の言葉は後になって聞いたのに、不思議とその夜の空気は、もうすでに湿っていた。

私の身体が、なぜか期待で疼いていたのは、彼の目が──まだ触れもしない彼の目が、わたしを濡らしていたからだった。


【第2部】「そんな目で見るから」──ソファのきしみが始まりの音になった

子供たちが寝静まったあとのリビングは、不自然なほど静かだった。

ソファに腰かけ、彼は「そろそろ失礼します」と言いかけて、私の視線とぶつかった。何も言えなくなったのは、たぶん私のほうが先だった。

「……そんな目で見るから」

震える声でそう言ったのは、私だった。言ってしまった瞬間、自分の身体の奥が、ひとつの答えを出していた。

彼の手が、ゆっくりと私の髪を撫でたとき、首筋から背中にかけて小さな火が灯った。それはすぐに舌へと変わり、鎖骨のあたりを這っていく。

──私は、濡れていた。

まだ何もされていないのに。下着の中が、ふわりと熱を帯び、唇より先にそこが濡れていた。

「こんなに、なんで……」

彼がつぶやいた。わたしは目を伏せたまま、答えなかった。ただ、シャツのボタンをひとつ、彼の指に委ねた。

ソファに押し倒された瞬間、頭の中が真っ白になった。けれど、身体は正直だった。口では「ダメ」と言いながら、腰が勝手に反り返った。

──もう、なにも要らなかった。

挿れられた瞬間、奥の奥までふるえて、何かが溢れた。快楽ではない、赦しだった。長い間、夫にも他人にも触れられていなかった女の心が、静かに崩れていく音だった。

彼の中に満たされるたび、空っぽだった自分に温度が戻っていった。


【第3部】肌の記憶に犯されて──罪と悦びの余韻が残る夜

彼と肌を重ねたあと、私はリビングの床で静かに横たわっていた。

汗と吐息と、彼の腕の匂いが絡まり合って、世界は静かに震えていた。もう声も出なかった。ただ、身体がまだ余韻の中でぴくりと震えていた。

「飽きないよ、知恵さんの肌に触れると……勃ってしまうんだ」

彼のその言葉は、私の喉の奥に沈んでいった。涙が滲んだのは、嬉しさと、罪悪感と、解放と、すべてが一度に押し寄せたからだった。

「ずっと……こんなに感じたことなかった」

そう言った自分の声が、少しだけ震えていた。けれど、そこに後悔はなかった。むしろ、赦されたような、温かさがあった。

夫にも、彼の妻にも、子供たちにも──確かに罪はある。けれど、私は今、生きていると感じていた。

「また、来てもいい……?」

彼の問いに、私は頷いた。言葉ではなく、濡れた肌が答えていた。

それから何度も、彼と私は重なった。体位が変わっても、触れ方が変わっても、毎回、彼の中で達してしまう私は、もう“知恵”ではなく、ただの“女”だった。

──あの日、あの時、夕飯の前に湯を張ったこと。

その瞬間から、すべては始まっていた。

私の肌が欲しかったのではない。彼の視線に、許されることが、欲しかった。

罪ではなく、快楽でもなく、ただ女として。

わたしは今も、彼に抱かれるたび、過去の自分を洗い流している。

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