団地に潜む秘密——逃れられない過去と背徳の愛

団地に潜む秘密


1. 逃れたはずの影

引っ越してきたばかりの団地は、どこかひんやりと静まり返っていた。

私は、窓を開け放ち、まだ段ボールが積まれたままの部屋に冷たい風を通した。夫の晴彦が外で引越し業者と最後の確認をしている間、私はそっと目を閉じた。

「これで、やっと…」

口の中で呟く。しかし、その安堵の中には、拭えぬ不安が潜んでいた。

この引っ越しは、私にとって“新たな始まり”のはずだった。

数ヶ月前から続いていた不気味な視線、誰かに見られているような気配。

ポストに差し込まれる差出人不明の手紙。

夫には話せなかったが、私はストーカーの気配に怯えていた。

すべてから逃れ、新たな生活を始めるために選んだのが、この郊外の団地だった。

「……気のせいよね。」

そう自分に言い聞かせるが、不安は完全には消えなかった。


2. 忘れられない秘密

「明美?」

不意に背後から声をかけられた。

振り返ると、そこには見覚えのある顔があった。

「礼子…?」

大学時代の温泉サークル仲間、山崎礼子。

彼女のそばには夫の裕之がいた。

「まさか、ここに引っ越してくるなんて思わなかったわ!」

礼子は嬉しそうに笑った。しかし、私は胸の奥がざわつくのを感じた。

(この団地を選んだのは、運命だったのだろうか…?)

私は33歳、結婚して5年。夫の晴彦とは大学時代からの付き合いで、穏やかで誠実な人だ。だが、そんな晴彦には決して話せない秘密がある。

礼子と裕之は、夫の晴彦と私が大学時代に所属していた温泉サークルの仲間だった。

お酒が好きで、みんなで温泉地を巡り、時には朝まで麻雀を打つような気楽な関係。

しかし、私には決して誰にも言えない“過去”があった。

それは、大学時代、温泉旅行の夜。

サークル仲間での徹夜麻雀。

酔い潰れた晴彦と礼子。

そして、その間に芽生えた、ほんの一夜の過ち。

裕之との秘密。

月明かりが障子越しに淡い影を落としていた。

静寂の中、湯の匂いと彼の微かなアルコールの香りが混じり合い、意識がゆっくりと曖昧になっていく。

指先が頬をなぞった瞬間、時が止まった。

抗うはずだった。

だが、彼の手のひらが背に滑り込んだ瞬間、理性が崩れ落ちた。

彼の唇が触れたとき、私は心の奥に巣食っていた何かが弾けるのを感じた。

深く溶け合う息遣い。

絡み合う視線。

湯けむりが包むように、背徳の熱が私を支配していく。

彼の指が肌をなぞるたび、波のような快楽が押し寄せ、私はその中へ沈んでいった。

「明美…」

囁かれた名に、私はただ目を閉じた。

甘く、苦く、抗えない。

あの夜、私は知ってしまった。

罪悪感よりも甘美な快楽を。

許されない愛に囚われることの悦びを。

誰にも言えない。

あの夜の痕跡は、今も私の肌に焼き付いている。

裕之も、きっと忘れていない。

そして、今。

この団地で、彼と再び出会ってしまった。


3. 交差する視線

「久しぶりですね、明美さん。」

裕之は静かに微笑んだ。

「……そうね。」笑

笑って返すべきなのに、声がかすれた。

礼子は気づかない。彼女は何も知らない。

だが、裕之の視線は私にまとわりつくようだった。

(忘れていると思っていた…違うの?)

裕之は37歳。礼子とは卒業後すぐに結婚し、一児の父になっていた。

穏やかで優しい彼は、学生時代から変わらないように見えた。

しかし、その目には、かつての夜を覚えていると訴えるような影が揺れていた。

そう思った瞬間、彼の指がほんの一瞬、私の腕に触れた。

瞬間、あの夜の記憶が呼び覚まされる。

熱。

息遣い。

理性と本能のせめぎ合い。

私は咄嗟に身を引いた。

「これから、よろしくね!」

礼子の明るい声に、私はなんとか笑みを返した。

だが、胸の奥では、静かに何かがざわめき始めていた。

逃れたはずの影。

それは、すぐ近くに潜んでいるのだった――。


4. 揺れ動く記憶

新しい生活が始まった。

晴彦は新しい職場に馴染もうと忙しく、私は仕事の合間に団地の生活に慣れようとしていた。

しかし、裕之と顔を合わせるたび、私は心がざわついた。

ある日、ゴミ捨て場でばったり裕之と出くわした。

「おはよう。」

「……おはよう。」

目を逸らそうとするが、彼は微かに笑った。

「引っ越してきて、どう?」

「……うん。まだ慣れないけど。」

「そうか。」

彼の目が私を捉えて離さない。

「俺、あの夜のこと……忘れてないよ。」

ドクン、と心臓が跳ねた。

「……やめて。」

「何も言ってないよ?」

彼は静かに笑うと、ゴミを捨て、そのまま歩き去った。

私はその場でしばらく立ち尽くしていた。

この団地に来れば、すべてを忘れられると思っていた。

しかし、それは大きな間違いだったのかもしれない。

影は、いつもすぐそばにある。

(あの夜の熱は、まだ私の中に燻っているのだろうか…?)


5. 駆け引きの始まり

裕之と会うたびに、私は揺れた。

エレベーターの扉が閉まる寸前、視線が絡み合う。

スーパーの棚越しに、偶然にしては多すぎるすれ違い。

彼は何も言わない。けれど、その視線が問いかけていた。

(お前は、どうしたい?)

私の心に、焦りと期待がないまぜになる。

ある午後、団地の共用廊下で立ち話をしていたとき、私は風に煽られた。

ゆるやかな胸元の開いたブラウス。

ふとした拍子に視線が落ちる。

裕之の目が、一瞬動きを止めた。

(見てる…?)

体の芯がじわりと熱を帯びる。

私の内側で、何かが目を覚まそうとしていた。

「明美さん。」

彼は、微かに笑いながら言った。

「また近いうちに。」

私は何も答えられず、ただ、背を向けた。

(これ以上は、いけない。)

なのに。

心の奥では、すでに小さな炎が揺れていた。


6. 禁じられた誘い

夜の空気がひんやりと肌を撫でる。

寝室の窓を少しだけ開けると、遠くで子供の笑い声が聞こえた。

それをかき消すように、携帯の画面が静かに光る。

——「会いたい」

短いメッセージ。

指が震えた。

(ダメ、絶対にダメ。)

それなのに、気づけば私は画面を見つめ続けていた。

何分経っただろうか。

心臓の鼓動だけが部屋の静寂に響く。

裕之の指先がスマートフォンを滑らせ、私の名前を呼ぶ姿が浮かぶ。

背筋が、ぞくりと震えた。

再び震える指で、たった一言を打ち込む。

——「どこで?」

送信ボタンを押した瞬間、心臓が大きく跳ねた。

もう、引き返せない。

既読がつくまでの数秒が、永遠のように感じられる。

——「公園のベンチで。30分後。」

短い返信。

それだけなのに、私の呼吸は急に浅くなった。

指先が冷たい。

けれど、体の奥は熱を帯びていた。

この熱は、一体どこへ向かえばいいのか。

私は、そっと立ち上がり、クローゼットの前で足を止めた。

何を着ていくべきか。

考えてはいけないことを考えながら、手が勝手に動く。

襟元の開いたブラウス。

少しだけ短めのスカート。

唇に薄く色を乗せ、鏡に映る自分を見つめた。

(私は、一体何をしているの?)

それでも。

足は玄関へ向かっていた。

扉を開けた瞬間、夜の空気が全身を包み込む。

月が高く、静かに街を照らしていた。

——背徳の光の下で、私はまた彼に堕ちていくのだろうか。


7. 溺れる夜

夜風が髪をなびかせる。

約束の場所に向かう足取りは、思いのほか軽かった。

(私は、求めているの? あの夜をもう一度…?)

公園に着くと、ベンチの影に彼がいた。

月の光が、彼の輪郭を静かに浮かび上がらせる。

「……来ると思ってた。」

裕之の低い声が、夜の静寂に溶ける。

「私……」

何かを言おうとしたのに、声にならなかった。

彼の指が頬をなぞる。

熱。

それだけで、全身の温度が上がっていくのを感じた。

「明美……」

彼の手が腰に回り、私を引き寄せる。

心臓の鼓動が耳の奥で激しく鳴る。

夜の風がそっと背を押すように、抗うことを忘れさせる。

波が満ちるように、理性が遠のいていく。

指先が絡むたび、星が瞬く。

風がざわめき、二人の呼吸が静かに重なり合う。

体が震え、ゆっくりと彼に預けられていく。

どこまでが自分で、どこからが彼なのか。

境界が曖昧になっていく。

世界が霞み、意識が溶けていく。

夜空に瞬く星々が、見上げる私を見つめ返していた。

甘く、ゆるやかに、深く。

「もう……戻れない……」

「明美……お前が欲しい……」

「裕之……もっと……このまま……。」

彼の腕の中で、私は完全に解けていった。

月の光が静かに降り注ぎ、夜の静寂が二人を包み込んでいた。

時間が止まり、鼓動だけが響く。

やがて、熱の余韻に包まれながら、私は彼の胸に額を預けた。

(これは夢……それとも現実……?)

背徳の夜は、深く、甘く、私を飲み込んでいくのだった。

この体験談で興奮したら必見!!

 

 

郊外の団地に引っ越してきた若夫婦の紺野明美と晴彦。引越しの理由は、明美を悩ませていた相手のわからないストーカーから逃れることだった。団地には大学の「温泉サークル」仲間の夫婦、礼子と裕之がいた。実はかつて温泉先での徹夜マージャンで、晴彦と礼子が酔いつぶれている間に、ふとしたことから明美は裕之とお互いを求め合ったことがあったのだ。その事は明美と裕之だけの秘密だった…。 ※本編中、映像が乱れる箇所がありますが、オリジナル・マスターに起因するものであり、異常ではありません。

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