日曜日の昼過ぎ、子どもたちは部活、夫はゴルフに出かけていた。私は駅近くのカラオケボックスへ一人で向かった。
四十三歳。市立図書館の司書として働く私は、周囲から「真面目」「清楚」と言われる。その評価を否定するつもりはない。ただ、一人きりの時間に求めるものは別だった。安い焼酎をチビチビ飲みながら、好きな曲を歌う。歌には自信がある。体型にも、人には言わないが密かに自信を持っている。ブラの中で少し重みを感じる胸も、くびれた腰も、自分では気に入っていた。
個室に入って二曲目を歌い終えた頃、ドアが開いた。二十歳前後の男が一人、遠慮がちに顔を出した。真面目そうな顔立ちで、目元が整っている。少し汗ばんだシャツの匂いが、ドアの隙間から入ってきた。
「すみません。隣の部屋なんですけど、綺麗な方がいるからって……ジャンケンで負けたんです」
大学生が三人で来ているらしい。負けた者が声をかける役になった、と正直に言った。私は思わず笑った。
「四十三よ? それでもいいの」
彼は少し頬を赤くしながらも、うまいですね、と続けた。声が低い。私は別に気にせず次の曲を入れた。上手い、とまた言われた。褒められると、真面目な自分でも少し浮かれる。胸の奥が、ほんの少し熱くなる。結局、四人で歌うことになった。まだ午後一時前だった。
二時間ほど歌ったあと、一番年下の子が自分のアパートへ誘った。狭いワンルームだった。机の上に焼酎とビール、そして古びたすごろく盤が置いてある。マス目ごとに小さな紙が貼ってある。紙の文字は少し滲んでいた。
「これ、先輩が置いていったやつで……止まったマスの指令、守るルールです」
最初は冗談半分だった。サイコロを振り、止まったマスの指令に従う。最初のマスは「右隣の人と一分間ディープキス」。隣に座っていた、最初に部屋に入ってきた彼の唇が重なる。若い舌が遠慮なく入ってきて、酒の甘さと汗の匂いが混ざる。私の喉から、小さな吐息が漏れた。
次は「服を一枚脱ぐ」。私はブラウスのボタンを外した。白いブラだけになった胸が、三人の視線を集める。次のマスは「右隣の人の耳を舐める」。私は彼の耳たぶに舌を這わせ、軽く吸った。彼が身を震わせ、手が私の太ももに落ちた。
私の番でサイコロが止まり、「右隣の人の性器を舐める」と出た。彼はズボンの前を開けた。熱いものが顔の前に現れる。若い男特有の匂いが鼻を突く。舌先で先端をなぞり、裏筋をゆっくり舐め上げ、亀頭を口に含む。先走りが舌に絡み、少し塩辛い。私の喉から、自分でも意外な甘い声が漏れた。
「んっ……ふぅ……熱い……こんなの、指令だから……」
次のマスは「ブラを外して、右隣以外の二人に胸を吸わせる」。ホックが外れ、白い胸が露出する。二人の熱い口が左右の乳首を同時に含んだ。強く吸われ、歯が軽く当たり、乳輪を舌で転がされる。恥ずかしい。なのに、乳首はすでに硬く尖っていた。同時に別の手がスカートの中に入り、「パンツの上から撫でる」の指令どおり、濡れた布の上から陰唇をなぞった。指が布を押し込み、割れ目に沿って上下する。私は小さく身をよじった。
「あ……そこ、だめ……吸わないで、撫でないで……」
言葉とは裏腹に、腰が浮いた。次は「自分で脚を開いて、パンツをずらして見せる」。私は顔を赤らめながら脚を開き、布を横にずらした。すでに濡れ光る割れ目が、三人の目の前に晒される。次の指令は「指を二本入れて、中を見せながら動かす」。一番年下の子が私の手を取り、私自身の指を入口へ導いた。中はぬるぬるで、二本が簡単に沈む。自分の指で内側の壁を掻きながら、クリトリスを親指で弾く。三人に見られながら、自分で動かす。頭が真っ白になりそうだった。
「んぁっ……自分の指なのに……見ないで……動かしすぎ……」
酒が進む。指令がさらに露骨になる。「右隣の人に後ろから挿入する」「騎乗位で腰を振る」「口と下を同時に使う」。最初に入ってきた彼が、私を四つん這いにした。狭いベッドの端で、尻を高く上げさせられる。真面目な自分が、大学生三人の前で後ろを向けている。頭のどこかで「こんなこと、するはずがない」と思っているのに、下半身は熱く開いていた。熱い先端が濡れた入口に触れ、ゆっくり押し込まれていく。若い男の硬さが、ひだを一枚一枚押し広げながら奥まで届く。ぬるぬると音を立てた。
「あっ……ん、深い……熱い……後ろから、指令だから……」
腰を動かされるたび、中がきゅっと締まった。次のマスで「騎乗位に変え、自分から腰を振る」。私は彼の上に跨り、自分の手で導いて沈めた。奥まで入った瞬間、腰が勝手に動き出す。上下に、円を描くように。同時に別の男が前に回り、「口も使え」の指令どおり、私の口に自分のものを押し込む。喉の奥まで届く硬さに、涙が少し溢れた。三人の手が同時に動く。耳元で若い吐息がかかる。私の喉から、抑えきれない声が漏れた。
「はぁっ……そこ、だめ、だめなのに……イッちゃう……口も、下も……自分から動いてる……」
腰が勝手に持ち上がる。中で何度も擦られるたびに、熱いものが溢れそうになる。誰かが乳首を強く摘まんだ瞬間、視界が白くなった。声が裏返る。身体が弓なりに反り、奥が痙攣した。中が脈打つように収縮し、彼のものを締め付けた。先走りと愛液が混ざり、結合部から白い泡が溢れた。口の中にも熱いものが広がる。
まだ終わらない。次のマスは「全員の精液を顔か口か中に出せ」。入れ替わり、別の硬さが奥を擦る。誰かが私の胸を揉みながら、もう一人がクリトリスを舌で舐め上げる。三人に囲まれたまま、口も、胸も、下も同時に弄ばれた。私はもう、誰が誰だかわからなくなっていた。ただ、若い男たちの熱と匂いと、自分の中を満たす感覚だけが残っていた。二度目に達したとき、涙がさらに出た。恥ずかしいのに、気持ちいい。真面目な自分が、すごろくの紙切れ一枚で、こんなに乱れている。
「んあぁっ……また、イク……イッちゃう、だめ……三人に……指令どおりに……」
最後のマスは「全員で同時に使う。好きな場所を好きなだけ」。一人が下に入り、一人が口に、一人が胸を吸い、残った手がクリトリスを弾く。私の身体はもう、自分のものではなかった。何度も達し、声がかすれていった。結合部から熱いものが溢れ、太ももの内側を伝って落ちていく感触だけが、はっきり残っていた。顔にも、口の中にも、若い熱が残った。
翌朝、アパートを出るとき、私はまだ少し足元がおぼつかなかった。電車の中で窓の外を見ながら、昨夜の自分を思い出す。清楚で真面目な司書が、大学生三人に囲まれて、すごろくの指令どおりに性器を舐め、胸を吸わせ、自分の指で中を見せ、後ろから突かれ、騎乗位で腰を振り、口も下も同時に使われて乱れていた。後悔もある。けれど、身体の奥には、まだ熱が残っていた。歩くたびに、まだ少し開いたままの秘部が布に擦れて、小さく疼いた。
次の日曜日、子どもと夫が家を空ける時間を、私は静かに待つようになった。すごろくの紙に書かれていた文字が、頭の中で何度も浮かんだ。
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