【第1部】欲求不満を見抜かれた夜──義母の胸に宿る渇き
娘が嫁ぎ、そして婿と共に暮らすようになってから、私の心は日に日に乾いていった。
夫とはとうに男女として触れ合わなくなって久しい。
同じ屋根の下で眠ってはいても、そこにあるのは同居人の静かな寝息だけ。
抱かれることも、求められることもない夜が積み重なり、女としての身体は次第に空洞のようになっていった。
私はその渇きを必死に隠してきた。
「母親」であり「妻」であり「義母」である私が、欲望に苛まれているなど誰にも悟られてはならない。
台所に立つときは笑顔を貼りつけ、娘夫婦の前では温かな家庭の象徴を演じる。
だが、夜ひとりきりでベッドに横たわると、脚の奥がじんわりと疼き、枕を濡らすような切なさが胸を突いた。
そんなある晩、私はふとした瞬間に婿の視線に気づいてしまった。
居間で湯呑を片付けようとして腰を屈めたとき、背後から刺すような熱を帯びた眼差し。
振り返れば、彼は慌ててテレビに目を戻したが、私には確かに感じられた。
──女として見られている。
胸が強く鳴った。
その高鳴りを抑えるように、私は乱れた息を隠して台所へ戻る。
けれども背中に残る熱は、肌を透かして入り込むようで消えなかった。
その夜、眠れぬまま鏡の前に立った。
四十を過ぎても、化粧の下に張りを残した頬。
湯上がりの肌にはまだ瑞々しさがあり、鏡越しの自分は「母」よりも「女」としての姿を映し出していた。
指先で頬をなぞると、その動きが自然と鎖骨から胸元へ降りていく。
触れられたい。
その欲求を否定すればするほど、奥底から泉のように溢れ出してしまう。
翌日、台所で包丁を動かしていると、背後から婿の声がした。
「お義母さん、最近…少し疲れてませんか?」
何気ない問いかけ。
だがその声音には、ただの気遣いではない響きがあった。
私の心臓は音を立てて跳ね、手元の包丁がわずかに震えた。
彼の目は、私の女としての渇きを見抜いている──そんな錯覚に囚われた。
「大丈夫よ、少し眠れてないだけ」
そう答える声がわずかに掠れていたのを、彼は気づいたのだろうか。
夜、布団に潜っても眠気は訪れなかった。
夫のいびきが隣室から響くたびに、孤独が際立つ。
指先は無意識に自分の太腿を撫で、やがて薄布越しに熱を探り始める。
「だめ…」と心で呟きながらも、体は裏切るように反応していく。
わずかな擦れに呼吸が乱れ、唇から抑えきれない吐息が漏れ出す。
その時、私は思い出す。
婿の眼差し。
あの、女として私を射抜いた視線。
もし彼がこの姿を見たら──。
羞恥と戦慄と、そして抗えない甘美な予感が、全身を熱く染めていった。
【第2部】覗かれた自慰──背徳の予兆から始まる快楽
その夜、私はとうとう堪え切れなくなった。
夫のいびきが隣室から響き、家の中は眠りに包まれている。娘はもうこの家にいない。──見られるはずはない。誰も気づかない。そう言い訳をしながら、私は部屋の灯りを落とし、静かに布団へ潜り込んだ。
脚を重ねたまま目を閉じるが、胸の奥は熱で満たされ、眠りは訪れない。
気づけば、震える手が下腹に触れていた。
下着の上から軽くなぞると、そこにはすでに湿りが滲んでいる。自分でも呆れるほど、身体は素直に応えてしまっていた。
「んっ…」
唇を噛んでも、小さな声は抑えきれない。
濡れが布越しに広がり、擦れる音さえ自分の耳に届く。
胸は布団に押し付けられ、尖った感覚が疼きを強める。
指を深く沈めれば沈めるほど、罪の甘さに心がとろけていった。
──その瞬間、気配を感じた。
空気が揺れ、視線が肌を撫でる。
薄暗い室内、ふと目を開けると、わずかに開いたドアの隙間に人影があった。
「……っ!」
息が詰まる。
胸が凍りつき、次の瞬間には全身が灼けるように熱くなった。
見間違いであってほしい。そう願ったが、影は確かに動いた。
婿の瞳──。
「お義母さん……」
低く抑えた声が闇に溶け込む。
私は慌てて布団を引き寄せるが、濡れた指先は隠しようもなかった。
「ち、違うの…これは…」
苦しい言い訳は、声にならず喉で消えた。
彼は静かに近づき、私の震える手をそっと掴んだ。
その掌は若く、熱を帯びていて、逃れようとした力を容易に絡め取る。
そして濡れた指先を自らの唇へ運び、舌で絡め取った。
「……だめ…見ないで…触れないで…」
必死に拒む声は、もはや願望の裏返しだった。
舌に触れた瞬間、電流のような痺れが背骨を駆け上がる。
「お義母さん、ずっと我慢してたんですね」
囁きが耳元に落ちる。
その響きに全身が震え、脚は無意識に緩んでいた。
彼の手が布団の中へと忍び込み、太腿を撫で上げる。
布越しの感触でさえ、熱に焼かれるようだ。
下着の端に触れられた瞬間、腰がびくりと跳ねた。
「ちがう…私は母親なのよ…」
必死に口にする。だが声は涙のように震え、説得力を持たない。
「でも、女でもあるでしょう?」
その言葉に、抵抗の糸が切れた。
私は女として見られている。
母であるはずの立場を超えて、一人の女として求められている。
その背徳は、羞恥とともに甘い蜜となり、濡れをさらに深くしていく。
彼の指が布をずらし、直接肌に触れたとき、私は思わず声を洩らした。
「あっ…だめ…!」
拒むはずの言葉は喘ぎと混じり、かえって欲望を暴いてしまう。
胸元に顔を埋められ、熱い吐息が肌を這う。
乳房を包まれ、指先が敏感な先端を転がすたび、全身が波立つ。
私は必死に彼の肩を押すが、その力は弱々しく震えるだけ。
「いや…いやなのに…どうして…」
涙混じりの声。
だが腰は抗えず、彼の手に誘われるように揺れていた。
「お義母さん、もっと楽にしてください…俺が全部、満たしますから」
その言葉は呪いのように耳に沁み込み、背筋を支配する。
羞恥、恐怖、快楽、罪悪感──すべてが渦を巻き、私は自分の身体が誰のものなのか分からなくなっていた。
【第3部】「母親失格ね」──背徳と絶頂に呑まれる私
婿に押し倒された布団の上で、私はもはや逃げ場を失っていた。
夜の闇に包まれた部屋、夫の寝息は隣室に遠く響いている。
──それなのに、ここでは別の律動が始まろうとしていた。
彼の胸に押さえ込まれ、息が詰まるほど近い距離で見つめられる。
その瞳には、娘の夫としての理性など微塵もなく、ただ獲物を求める獣の光が宿っていた。
「お義母さん…もう、止められません」
囁きは低く、熱く、私の胸を貫く。
布越しに押し当てられた彼の熱は、想像をはるかに超えて大きく、硬く、重い。
腹の奥まで届くのではないかと思うほどの存在感に、思わず腰が引けた。
「だめ…そんなの、入らない…」
涙声で拒もうとする。だがその震えは、恐怖だけではなかった。
期待と羞恥と、女としての本能が入り混じった甘い戦慄だった。
彼は私の頬を撫で、熱を帯びた唇を押し当てた。
舌が絡み合い、呼吸を奪われるうちに、下腹に押し付けられたそれはさらに硬さを増していく。
そして──。
「んっ…あぁぁぁっ!」
一気に押し広げられた瞬間、喉の奥から絶叫が漏れた。
裂けるような痛みと、底知れぬ満たされ感。
私の身体は彼の熱で完全に支配され、奥の奥まで侵入されていく。
「やっぱり…すごくきつい。お義母さん、ずっと欲しかったんですね」
囁かれる言葉が羞恥を煽り、濡れをさらに増幅させる。
打ち込まれるたび、布団が軋み、部屋全体が揺れるように思えた。
胸を鷲掴みにされ、乳首を転がされると、腰は勝手に突き上げ、彼をさらに深く招き入れてしまう。
「あぁ…やめて…そんなに深く…あぁぁっ!」
拒む言葉は快楽に掻き消され、喘ぎ声に変わる。
彼の律動は容赦なく、時に荒々しく、時にゆっくりと残酷に奥を抉る。
その緩急に、私は何度も絶頂を強いられた。
「いや…いやなのに…どうして…こんなに…っ!」
涙と汗が頬を濡らす。
けれど身体は正直に快楽を刻み、絶頂のたびに脚は震え、背は弓なりに反った。
「俺を…欲しいって言ってください」
「だめ…私は母親なのよ…」
「違う。女でしょう? 俺に抱かれる女なんでしょう?」
その言葉に、羞恥で心が崩れ落ちた。
私は泣きながら、しかし確かに囁いた。
「……欲しいの…あなたが…欲しいの…!」
その告白を合図に、彼はさらに深く突き入れてきた。
奥を突き破られるたびに視界が白く弾け、全身が快楽に震える。
「私…母親失格ね…でも…もう戻れない…!」
絶頂の渦に呑まれながら、その言葉を何度も繰り返す。
羞恥が媚薬となり、快楽が背徳を甘美に変える。
私は女として、婿の圧倒的な熱を求め、狂ったように腰を揺らし続けた。
やがて全身を痙攣させながら、私は白い光に溶けるように果てた。
汗と涙と喘ぎにまみれた身体は力を失い、彼に抱かれたまま震えていた。
──その余韻の中で悟った。
私はもう義母ではなく、ただ彼を求める女でしかないのだと。
【まとめ】禁断の巨きな熱に敗れた義母の告白
婿の圧倒的な熱を受け入れ、私は母であることを裏切り、女として快楽に溺れた。
「母親失格」と呟きながらも、何度も絶頂を迎え、やがて自ら求めるようになってしまった。
──背徳の渦に堕ちた私は、もう二度と戻れない。


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