【第1部】夫の不在と乾いた日常──孤独な母の心に差し込む少年の眼差し
夫が長期出張に出てからというもの、我が家は静寂に沈んでいた。
食卓には二人分の茶碗。湯気を失った味噌汁の表面に映るのは、息子と私の影だけ。テレビをつけても、私の耳には時計の針の音ばかりがやけに大きく響いていた。
思春期を迎えた息子は、家にいながらも心を遠くに置いたようだった。
「ご飯できたわよ」
そう声をかけても返事は曖昧で、スマートフォンに視線を落としたまま。私との会話は日に日に減り、母として寄り添いたいのに、伸ばした指先はいつも虚空を掴むばかりだった。
その日、息子が一人の友人を連れてきた。名は左慈。
黒目がちの瞳はどこか飢えを秘め、初対面なのに妙に私へ懐いてきた。父子家庭で育ったと聞き、母の愛情に飢えているのだと直感した。
「おばさん、いい匂いがするね」
無邪気にそう告げる彼の声は、私の奥に眠っていた何かを揺らした。
夫を想いながらも女であることを忘れかけていた私に、まっすぐなその言葉は小さな疼きを生んだ。
彼の眼差しは、母を求める純粋さと、芽生え始めた男の欲望が入り混じった危うい光を帯びていた。私はそれを感じ取りながらも、拒めない自分がいた。
「どうしてこんなに気になるの……」
孤独と渇きに蝕まれた日々に、彼の存在は甘い毒のように染み込んでいった。
【第2部】触れる指先、近づく吐息──母性が女の濡れに変わる夜
左慈は、息子よりもずっと自然に私へ近づいてきた。
「手伝います」
そう言って皿を片付け、私の背中越しに息をかける。洗濯物を干す私の指先に、そっと自分の指を重ねてきた。
「僕、ずっと……こういう人に甘えたかったんだ」
その声は少年のものではなく、一人の男の熱を帯びていた。
私は母としての顔を装いながらも、心は次第に揺らいでいく。
「だめよ、あなたは息子の友達なのに……」
言葉では拒んでいるのに、重ねられた指を振りほどけない。
夜、リビングで二人きりになったとき、彼は私を見つめて囁いた。
「ゆりねさん……少しだけ、触れてもいいですか」
切実な響きに抗う力を失い、唇を奪われた。
舌が触れ合い、呼吸が絡まる。久しく忘れていた熱が蘇り、喉の奥から声が漏れる。
「んっ……だめ……あぁ……」
胸をなぞる指、腰を抱き寄せる腕。母の理性は剥がれ落ち、女の肌が目覚めていく。
「ゆりねさん……こんなに……」
布越しに触れられた秘部は、驚くほど濡れていた。羞恥で顔を覆いながらも、彼の手を受け入れてしまう。
「あっ……だめ……そこ……やめて……」
言葉とは裏腹に、腰は自ら彼の指に絡みつく。
浴衣がはだけ、乳房が露わになる。指先が乳首を捉え、容赦なく弄ばれると、声が抑えられなくなる。
「ひゃ……あぁ……そんな……」
息子には絶対に聞かせられない声が、夜の静寂に溶けていった。
【第3部】背徳の抱擁──母の奥で目覚める快楽と絶頂
畳の上に押し倒され、左慈の体温が全身を覆う。
「ゆりねさん……もう止められない」
切羽詰まった声が耳元で震え、私の最後の抵抗を崩していった。
脚を押し広げられ、熱く硬いものが深く入り込んでくる。
「あぁっ……だめ……そこ……深い……」
叫びにも似た声が喉から溢れ、涙が滲むほどの快感に震える。
若さの衝動に任せたように激しい律動。それでも私の身体は濡れきり、彼を吸い込むように絡みついて離さない。
「ゆりねさん……すごく締まる……」
「そんなこと……言わないで……あぁ……だめぇ……」
乳房を揉まれ、乳首を口に含まれるたび、全身が痺れる。
「んんっ……だめ……あぁ……もっと……」
喘ぎ声は高まり、腰は自ら突き上げてしまう。
子宮の奥が甘く痺れ、意識が白く溶けていく。
「あっ……もう……いく……いっちゃう……」
快楽の波が一気に押し寄せ、全身が痙攣する。
「いやぁぁっ……!」
抑えきれない叫びとともに絶頂へと呑まれていった。
汗で濡れた肌が絡み合い、彼の胸に顔を埋めながら荒い息を繰り返す。
「ゆりねさん……ずっと、欲しかった……」
その言葉に、涙と共に笑みが零れた。母としての罪悪感と、女としての悦びが交錯しながら。
まとめ──孤独が呼び覚ました禁断の悦びと、女としての再生
夫の不在、息子の沈黙。その隙間に入り込んだのは、母の愛情を求める少年の影だった。
私は母として拒もうとした。けれど孤独と渇きに覆われた心は、彼の愛撫と熱に崩れていった。
背徳と悦びは同じ場所に存在する。
その夜、私は「母」ではなく「女」として蘇り、快楽の渦に溺れた。
誰にも告げられない秘密の体験。
それは罪でありながら、私の身体に確かに刻まれた生の記憶である。
今もなお、その熱は奥底で脈動し続けている──。



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