【第1部】夜更けの静寂に疼く女──札幌で38歳、女上司としての仮面を被りながら
私の名前は 「美沙子」。札幌の大通りに面したオフィスビルで、営業部の課長を務めている。
38歳。妻であり、母であり、そして部下たちを束ねる上司でもある。
夜のオフィスは、昼間の喧騒が嘘のように静まり返っていた。窓の外では、薄い雪が舞い降りている。札幌の冬は長く冷たいはずなのに、この夜の私は胸の奥に熱を抱えていた。
机の上に散らかった資料を片づけながら、私は背後の気配に気づいていた。残っているのはただ一人、営業二年目の 佐藤悠斗。まだ24歳。素直で不器用、けれどその視線だけはときに鋭く、女としての私の奥に踏み込んでくるような危うさを孕んでいた。
「課長、ここ……この数字、どうしても合わせられなくて……」
彼の声が背中にかかる。振り返った瞬間、蛍光灯に照らされた彼の瞳がまっすぐに私を捉えていた。
叱責の言葉が口をついて出た。
「こんな簡単なことも分からないの？」
けれど、自分でも分かっていた。
その声は冷たさではなく、震えを隠すための鎧だった。
見透かされるのが怖かった。上司という役割の奥で、女として渇ききった自分の姿を。
コピー機に寄りかかると、彼の視線が私の腰に落ちるのを感じた。
黒のスラックスに包まれた尻の丸み。
「見られている」――その事実だけで、脚の奥に微かな熱が広がっていく。
呼吸が速くなる。
指先がわずかに震える。
「叱っているはずなのに……なぜ、こんなに濡れていくの……？」
理性が叫ぶ。けれど女の本能は、すでに甘美な疼きに支配されはじめていた。
【第2部】支配と欲望に堕ちゆく夜──熱を孕む巨きな衝動に貫かれて
彼が私の背後に立った瞬間、空気の密度が変わった。
コピー機のライトが一瞬だけ点滅し、その薄青い光に照らされながら、私はまるで逃げ場を失った獲物のように立ち尽くしていた。
「課長……」
囁き声。低く、熱を帯びたその響きに、思わず喉が鳴る。
振り返ると、悠斗の瞳にはもはや「部下」の色はなく、ただひとりの「男」としての渇望が燃えていた。
次の瞬間、腰の奥に押し当てられた硬さ。
生々しく主張する膨らみは、スラックス越しでも圧倒的だった。
思わず息を呑む。
「……こんなに、大きいなんて……」
心の声がそのまま唇から漏れていた。
布越しに伝わる熱量に、脚が震える。
理性は「拒まなければ」と叫ぶのに、女の奥底では別の衝動が膨れあがっていた。
叱責していたはずの私が、いまや見上げるような圧に屈服しそうになっている。
「美沙子さん……もう、我慢できない」
名前を呼ばれた瞬間、全身を電流が駆け抜ける。
夫にも長らく呼ばれることのなかった自分の名。その響きが、女であることを突きつけてくる。
彼の手が私の手首を強く掴み、机へと押しつける。
逃げられない。けれど――逃げたいとも思わなかった。
「縛られている……」そう意識しただけで、下腹部が熱に溶けていく。
布の隙間から擦れる感触は、まるで巨きな杭が存在を誇示するようだった。
押し当てられるたび、甘い悲鳴が喉を突いて漏れる。
「あぁっ……だめ、こんなの……」
言葉とは裏腹に、身体は期待に震えている。
スーツの奥で脈打つその熱を想像するだけで、潤いが堰を切ったように溢れてくる。
「早く……見たい……」
そんな倒錯した願望が、理性の底からじわじわと浮かび上がっていた。
巨きさに圧倒されながらも、女としての私は抗えずに惹き込まれていく。
叱責の言葉を投げていた口が、今は熱を乞う吐息に変わっていた。
【第3部】蜜の奥で交わる声──舌と舌、体位を巡る永遠の刻
彼の指が私の顎をすくい上げ、視線を絡め取った瞬間、全ての役割が剥がれ落ちた。
上司でも妻でも母でもない。ただひとりの女として、欲望に濡れた私がそこにいた。
「美沙子さん……」
名を呼ばれるたび、胸の奥に熱が広がっていく。羞恥と甘美が混ざり合い、私の喉からかすかな声が漏れた。
「あぁ……もう、どうにかなってしまいそう……」
彼の指が唇をなぞる。自然と口が開き、その硬く熱を帯びたものを受け入れる。
重みと鼓動を感じるほどの存在感。舌先で撫でるたび、彼の息が荒くなり、私自身も昂ぶっていく。
唇に熱が満ちるその瞬間、羞恥心と快感が背中合わせで私を震わせる。
「んっ……んん……」
自らすすりあげるように受け入れるたび、女としての渇きが溢れ出していく。
彼の手が私の太腿を押し開き、唇が秘められた場所に降りていく。
舌先が花びらをなぞると、全身が痙攣する。
「だめ……そんなふうに舐められたら……あぁっ……」
湿った音と私の吐息が重なり合い、オフィスの静寂を塗り替えていく。
吸い上げられるたび、溺れるような甘い痺れが広がり、理性は完全に崩壊していた。
やがて彼は私を抱き上げ、机に押し倒す。
正常位で深く貫かれた瞬間、胸の奥から声が溢れた。
「だめ……こんなに……深いの……！」
巨きな熱が内壁を押し広げるたび、涙のような快感が頬を濡らす。
体位は幾度も変わる。
後背位では、腰を突き上げられるたびに快楽が鋭く突き刺さり、声を抑えられない。
「あぁっ……奥まで……だめ……もう……」
羞恥の中で、それでも求めてしまう自分がいる。
そして騎乗位。
自ら腰を落とし、彼を深く迎え入れる。
「もっと……私の奥で感じさせて……」
上下に揺れるたび、全身を貫く電流が走り、胸が熱で爆ぜる。
喘ぎ声は私の意思を超えて、夜のオフィスに響き渡っていた。
やがて波のような絶頂が幾度も押し寄せ、身体は汗と涙に濡れてゆく。
「もう……壊れてしまう……」
最後に重なり合った瞬間、互いの鼓動が溶け合い、静かな余韻だけが残された。
――虚ろな天井を見上げながら、私は思った。
これは罪ではなく、目覚めなのだと。
強さを演じてきた仮面の下に、本当の私がいた。
そして今、甘美な虚無の中で、その存在を確かに感じていた。
まとめ──仮面を脱ぎ捨てた女が見た甘美な目覚め
あの夜の私は、上司でも、妻でも、母でもなかった。
ただ一人の女として、熱と羞恥に震えながら、誰にも見せたことのない自分をさらけ出していた。
叱責の言葉で隠してきた渇きは、彼の視線に暴かれ、巨きな衝動に貫かれ、そして愛撫に解きほぐされていった。
フェラチオで与えた快楽は、私自身の羞恥を甘美に変え、クンニで舐め尽くされるたびに、女としての悦びを思い出していった。
体位を変えながら幾度も波を迎える中で、私は「支配されたい」という倒錯と、「求められることの幸福」が同じ根から咲く花だと知った。
絶頂の余韻の中、虚無にも似た静寂が訪れた。だがその虚無こそ、女としての新しい目覚めの証。
役割を脱ぎ捨て、仮面を外したとき、私はようやく「本当の私」と出会えたのだ。
――あの夜の喘ぎ声は、単なる官能ではない。
私にとって「生きている」という証明であり、忘れかけていた女の鼓動そのものだった。
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